ヘラヘラとなんでもない風にいろいろこなすけど、腹の中では何を考えているかわからない人だ。
腹黒ではないけど、腹の中が読めない。
……うん? じゃあ腹ブラックホール? 語呂が悪いな。却下だ。
「てか兄さん、なんでいんの?」
「冷たい! 僕の想が僕に冷たいっ!」
両手で顔を覆って泣き真似まで始めた。
「あんたのじゃねえよ。今日、帰ってくる日だったとか?」
「ううん。美結から、今日想が来るって聞いて帰って来た」
「あー、じゃあなんか色々と遅れたけど、美結と付き合ってます」
「うん、美結のこと、頼みます」



