ど天然彼氏の可愛がり方。-六花の恋・外伝-【完】


「手塩にかけて、だろ。あと悪いけど、俺は兄さんに育ててもらった憶えないんだけど」

僕が反論すると、兄さんはくわっと牙を剥いた。

「僕は育てた憶えあるよ! 想が美結のこと好きになるように色々仕掛けたんだから!」

「お兄ちゃん⁉」

「何やってんだあんた!」

思わず美結と二人で怒鳴ってしまった。

「えーとね、まずは想が美結と二人きりになる機会を増やしまくったでしょ? 学校の当番とかも想と美結が一緒になるように、児童会長の職権乱用しまくって取り計らったり……」

「「………」」

え、そうだったの……? 全然知らなかった……。