…しばらくして私の家についた
でも、私はお姉さんと離れたくなくて…

「…嫌だ行かないで…」

「え?」

ぎゅっと腕を抱きしめて言葉を放ってしまった
言った後に後悔しても、もう遅い
お姉さんが私の事を変な子って思うんじゃないかって身体中が震えた。

何か言い訳をしようとした…でも…行かないで欲しい
考えてもそれだけしか思い浮かばなかった。

お姉さんが私と同じ目線になるくらいまでしゃがんで
何かを言おうとしてて
怖くなって、ぎゅっと、目をつぶった。

「あなた…もしかして
親御さんに嫌な事されてるの?」

「…え?」

お姉さんは予想外な事を言った
私は別にパパやママに嫌な事をされていない

「あ、ごめんなさい…そんな事ないわよね…
私よく早とちりしちゃうの…
こんな事考えるだなんて気分悪くさせちゃったのなら…本当にごめんなさいね」

今のは?
今お姉さんは私の事を考えてくれたって事…?
お姉さんは私の事を心配してくれてたって事…?

「お姉さん!
大丈夫だよ、私はパパとママに嫌な事されてない
そんな、謝らないで?
心配してくれたんだよね…お姉さん、ありがとう!」

私はしゃがんでいるお姉さんを出せる限りの力で
抱きしめた

(あー…お姉さんの匂い…お姉さんの肌、全部が
気持ちいい…お姉さんを私の物にしたい…)

お姉さんも私の事を抱きしめてくれた
嬉しい…
嬉しくてたまらない
急に何かが気になりお姉さんの左手を見た

何もついていなかった