中島くん、わざとでしょ【番外編】




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──────ところが当日。

なかなか、物事はトントン拍子に上手くはいかないもので。





「中島くん、慣れててヤダ」


ことの始まりは私のそのセリフ。



可愛い下着も買った。
ミカちゃんからアドバイスを受けたりもした。
頭の中で何回もシュミレーションした。
ちょっと大人の漫画をコソコソ買ったりもした。
ネットの動画を参考にしようとしてワンタッチ詐欺に遭いかけたりもした。
胸が大きくなるマッサージもした、効果は知らないけど。


動物園で、一緒に動物を見て触れ合って、うさぎと戯れる中島くんのベストショットも撮れて、それはそれは満足してたのに。



予約してくれてたホテルに入って、シャワー浴びて、いざ……というところで──────



「はのん、ちゃんと口あけて」

「んぅ……っ……」


中島くんはじっくり熱を広げるようにキスをしてきた。それだけで私の頭はぼうっとなって、くらくらして。



だけど、余裕な顔をした中島くん。


キスで私を翻弄しながら、私の胸をしめつけていたものを、パチッ…と、片手で器用に外すんだもん。

深く深く、唇から熱を忍び込ませるのを止めないで、まるでぜんぶ覚えてるみたいに手を移動させて。



「ぅ……。ぁ、の、なかしまく、ん」