一瞬、ぽかんとした顔をして。
意味がわかったのか、みるみるうちに、はのんの顔が赤くなっていく。
そういう反応されると、余計に……
「手、出すって何っ?どういうこと?」
「わかってるくせに」
「っ、だって、勘違いしてたら恥ずかしいじゃん。私だけ……」
なんだそれ。
「はのんは、どんなこと想像したの?」
「っえ……」
「言ってみて。合ってるかどうか確かめてやるから」
「む、無理!離れて!」
俺の胸板を押した小さな手を捕まえた。
ぐいっと自分のほうに引き寄せる。
「んん~っ、近いってば……!」
「もう無理…触りたい」
「……っ、変態、スケベ!」
「男だもん。許して」
上手いことこっちのペースに引きずり込もうと、そのまま攻め続ける。
勝算はあった。
はのんって、なんだかんだ押しに弱いし──────俺に触れられるの、なんだかんだ言って嫌がってないように見えるし……っていう自惚れ。



