さっきまで俺たちが座ってたテーブルの前には誰もいなくて。
やっぱり帰ったのか?と一瞬、落胆する。
だけどベッドのほうに視線を移した直後、心臓が跳ねた。
……え
……は?
そっと近づく。
静かに寝息をたてながら、気持ちよさそうに眠ってるはのん。
枕元にはスマホ。
「おい……」
手を伸ばしかけて、やめた。
え、やばくない?
フツーにやばい、この状況。
無防備にもほどがある。
スカートのすそ、少し捲れあがってるし。
あらわになった太ももとか、かなり危うい。
ドクドクと異常な速さで脈打つ心臓。
ここは冷静に。
まずは綿毛布をかけて、起きるまで待ってる……ってのが紳士?
それとも
なに寝てんだよ、バーカって
笑いながら起こすのが正解?
いやだってこれ
起きたところで俺
理性ぶち切れるんじゃ……。



