仁瀬くんは壊れてる

 …………どういうこと?

 それじゃあ。
 巧くんのこと玲二くんは全部知っていたの?

「仁瀬だってな。花の前では王子でいてーんだろうよ」

 弱いところ見せたくなくて?
 それで玲二くんに頼んでわたしと間接的に繋がっていたの……?

 見守ってくれていたの?

「……っ、ズルいよ」
「おっと」

 巧くんに、頬を撫でられる。

「花の可愛い泣き顔は。二人きりになるまでとっておいてくれないかな」
「……バカ」
「薔薇の花言葉知ってる?」
「わからない」
「薔薇はね。贈る花の色や本数によって、特別な意味を持つ花なんだ」
「そうなの?」
「青い薔薇は、夢叶う。99本は永遠の愛。そして365本は――“あなたが毎日恋しい”」



 ――――おかえり、巧くん。


Fin.