「海雨ごめん~っ、あ、おばさんこんにちは」

「こんにちは。真紅ちゃん、いつもありがとうね」

「いえっ、長く席を外しててすみませんでした」

真紅が頭を下げると、海雨の母はこそっと言って来た。

「いいのよ。彼氏と仲いいのは何よりよ」

「………。~~~っ」

ば、バレテル。

「お、おばさん、それ誰から――」

「澪くんから」

「澪さんっ⁉」

な、何がしたいんだあの人は……。

「それで――海雨はどうしたんですか? 体調悪い?」

布団にくるまって丸くなっている海雨を見て、首を傾げた。海雨のお母さんの落ち着いた様子から、大事ではなさそうだけど……。