「地神って、国津神(くにつかみ)の方だよね?」
私の問いに、白ちゃんは肯く。
神話の神には分類があり、天孫降臨以前から土着の神としてあった地神が国津神、天照大神(あまてらすおおみかみ)など高天原(たかまがはら)にある神を天津神(あまつかみ)という。
『津』とは現代語の『の』の意味で、現代語に直せば『天の神』『国の神』ということになる。
他の言い方では天津神を『天神(てんじん)』、国津神を『地祇(ちぎ)』ともいい、あわせて『天神地祇』、または『神祇(じんぎ)』ともいう。
「ここは『せいりょう』の名を冠しているが、陵(みささぎ)の文字が入っているように墓があった場所だからな。見張り役というと難だが、抑え込む存在が必要だったようだ」



