「ルナ、サク、いってら〜。」
「おうよ!」
朔くんになかばひきずられながら
琉奈ちゃんはおばけ屋敷に入っていった。
数秒後、朔くんとおぼしき悲鳴が響きわたった。
「オレらも行くか。」
「う、うん。」
諒くんの斜め後ろを歩く。
なんだかひんやりしていて恐怖心をあおられる。
「おばけは平気なのか?」
「絶叫系よりは苦手…。」
ほんとはものすごく苦手。
でも言い出せなかった。
通路の右側から
血だらけの着物を着た女の人が出てきた。
「ひゃっ!」
つい頭を抱えてしゃがみこんでしまった。
うぅ…。
やっぱりおばけ屋敷は無理だ…。



