「つーか咲雪ジェットコースター乗れんの?」
「自分から乗ることはないけど、別に平気。」
「意外。ジェットコースター
無理なタイプだと思ってた。」
『発車しま〜す♪いってらっしゃ〜い♪』
アナウンスが響く。
カタンカタンッ。
ジェットコースターが進みはじめ、
斜め上に向かいはじめる。
斜面をのぼりきり、体が傾く。
「「ひゃぁああ〜♪」」
「うぉぉぉおおぁあああ゛あ゛あ゛あ゛!」
前から琉奈ちゃんたちの楽しそうな叫び声と、
朔くんとおぼしき人の叫び声が聞こえてくる。
わたしは叫ぶ余裕なんかなくて、
口をぎゅっとむすんで
浮遊感とスピードに耐えていた。



