欠けてるあなたが大好きです。


「付き合ってくれたとしても、

 無理に好きだとか言わなくていい。

 諒くんが感情をわからないのは仕方ないんだもん。

 わたしはただ諒くんの隣に

 ずっと一緒にいたいだけ。」



「…咲雪らしいな。

 弱そうで、自信がなさそうなのに、

 まっすぐ折れない芯を持ってる。」



「諒くんに出会えたからね。

 諒くんのおかげで、わたしは変われた。」




「そっか。」





諒くんが立ち上がり、

わたしに向かって手を差し出す。





「オレに恋愛感情が

 芽生えることがないのを知った上で

 …オレと付き合うか?」




返事はもう決まってる。






諒くんの手を取り、わたしの最大限の笑顔を見せた。