「着いたー!」


1階についてエレベーターが開く。



シンプルだけどとても綺麗な装飾が施された所を

通り、扉を開けると…。


「わぁ〜!」



スマホ画面で見たマキアクアパークが

リアルに目の前に広がる。





「遅いぞ、彩陽。」


「女にそれは言っちゃダメでしょー?」


男性陣は既に来ていたようで、

つづるさんと諒くん、ショウキさんがいた。



「カヅキさんは?」


「ナンパされに行った。」


わたしがつぶやいた質問は

諒くんの言葉と指で答えられる。



指差す先には女の人に囲まれたカヅキさん。




「ミユも負けてらんないっ!」



ミユさんがプールの方に駆け出す…が。


「きゃっ!」



ここはプールサイドなわけで、

地面はすごく滑りやすい。



ミユさんは尻もちをつく形でこけた。



涙をうるうる目にためて、

必死に泣くのを我慢しているように見える。
 



そしてそこに。


Lead Sの皆様より劣るけれど、

それなりのイケメン3人組がやってきて、
 
ミユさんに手を差し伸べる。



おぉ〜。



偶然のこけるという出来事で

ナンパされるってすごいなぁ。





そう思ってミユさんを見ていたら、

にやりと悪魔のような顔で笑った。


もちろん男の人には見えてない。



え。


もしかしてこけたのも計算の内!? 
 


「こわいわぁ〜。」



「何が?つか咲雪行かねーの?」


気づけば周りには諒くんしかいなくなっていた。



つづるさんと彩陽さんは2人で行ったとして

…ショウキさんは?




絶対1人でいたらナンパされるだろうけど、

本人嫌がるよね。



不思議に思いつつ、諒くんの方を見る。