沙耶は最後まであたしを助けようとしてくれた。


宮瀬に撃たれて朦朧とする意識の中で、沙耶の声が鮮明に響いていた。


あたしの人生はこれで終わった。


けど、最後に友情という大きく素晴らしいものを得ることができた。


宮瀬に出会って、いろんな痛みを知った。


出会わなければあたしは死ななかったかもしれない。


それでも出会えてよかったと思ってる。


宮瀬に出会ったおかげで沙耶に出会えたから。


大切な大切な友達に出会えたから。


彼にありがとうと言えるほどあたしの心は清くない。


けれど、嘘にまみれた宮瀬との思い出は、大切な思い出でもあるんだ。


Hate or Love


憎しみか愛か


愛と嘘にまみれた世界の片隅で


-end-