─パァンッ


耳をつんざくような銃声、反動でよろけるあたし。


目の前で膝から崩れ落ちる聖。


真っ赤に染まるその胸。


「…ひ…聖…?」


─暴発。


揉み合ってるうちに、どちらかがトリガーを引いてしまったんだ。


あたしかもしれない。


あたしが…聖を…。


「聖…っ…聖…!!」


どうしよう…ねぇ…


「翔…?…玲香…?ねぇ…どうしようあたし…っどうしたらいい……?」


誰も、返事をしてくれない。


「そんな…ねぇ玲香…!」


あたし、聖のこと…っ


「翔…?あたし…どうしたらいいの…?」 


…ねぇどうして…?


どうして誰も何も言ってくれないの…?


「いや……っ」


嘘だ…。


嘘だよね…?


「嘘だって言って…っ…夢だって言って…」


こんなの何かの間違いだ…。


玲香に駆け寄っても。


翔に駆け寄っても、聖に駆け寄っても…。


誰も息をしていなかった


「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっ!!」