宮瀬との最悪な出逢い。


宮瀬の生き方や考え方を知れたこと。


…思い返せば、あれもこれも全部嘘だったんだ。


宮瀬の発言のどれが真実でどれが嘘なのか。


あたしには分からない。


それほど宮瀬は本気であたしを殺そうとしていた。


ずっと何ヵ月もこの瞬間のためだけに殺したいほど憎んでる女と体を重ね、時に助けてたんだ。


全部全部、演技だったんだ。


貫田さんに拉致されて助けに来てくれたのも、この瞬間のため。


信頼を得るため。


あたしのことを守りたいだなんて嘘で、ホントはその逆。


宮瀬と一緒に生きていたい。


そう思ったのに。


全部…嘘だったんだね。


─スーっ


頬に涙が伝う感覚がある。


なんで、泣いてるんだろう。


なんで、悲しいんだろう。


死にたくないから…?


ううん…違う……。


あたしは宮瀬のことが…


「─死ね」


─パァンッ


銃声が響いた