ここから離れた方がいい─。


直感的にそう思ったが声を出すことはできない。


宮瀬は嘘をつくのに必死で気づいてくれない。


どうしよう…。


どうしたらいい…?


『探してる…ね。安心しろ。俺が先に見つけたよ』


「……っ!?」


異変を感じ取った宮瀬が振り返るも、時既に遅しだった。


─パァンッッ


耳をつんざくような銃声が轟き、地を揺らす。


「クソ…っ!逃げるぞ!!」


痛む足を無理やり引きずり、無我夢中で走る。


後ろからは何度も銃声が響き、弾丸が身体を掠める。


運が良いから生きてるだけで、数ミリずれてれば死ぬ。


どれだけ角を曲がっても城田さんは追ってくる。