「玲香、今何考えてる?」


貫田さんはあたしの身体を弄ぶのをやめ、身体を起こした。


「最近殺ってないから鈍るなーと思ってね」


最後に仕事を貰ったのは一ヶ月前。


一ヶ月も殺ってなければ確実に鈍ってるだろうな。


気配を感じる能力だったり、的確に仕留める能力だったり…。


「お前もすっかり殺しが板に付いてきたしな」


貫田さんのオーラが瞬時に変わった。


妖艶なオーラから、真剣なオーラへと。


「おそらく、これまでのターゲットとは比にならないほどの強敵だ」


「………」


自信家で自尊心の高い貫田さんが強敵と認める人間がいるなんて意外だ。


「俺には到底殺せないだろーな」


…貫田さんが降参する相手…。


「失敗すれば消されるのはお前だ。それでも殺るか?」