宮瀬はずっと落ちついてる。
あたしとは大違いだ。
「…で?何があった」
宮瀬が冷たいのはいつものことだけど、怒ってるところを見るのは初めてだ。
いつもより語気が鋭く、浴びせられる視線も苛立ちを含んでいる。
「…エスカレーターから誰かに突き落とされたんだと思う…。犯人はたぶん逆走して逃げてった」
あのとき、犯人の顔を振り返って見ていれば…。
「勝地は?」
相当苛立ってるのか、貧乏ゆすりまでし始める宮瀬。
話すのが怖い。
今は救急車の中で他に人がいるから何もされないだろうけど、このあと何かされるかもしれない。
「早く答えろ」
「…怒らない?」
…何聞いてんだあたし。
これじゃ余計苛立たせるだけだ。
あたしとは大違いだ。
「…で?何があった」
宮瀬が冷たいのはいつものことだけど、怒ってるところを見るのは初めてだ。
いつもより語気が鋭く、浴びせられる視線も苛立ちを含んでいる。
「…エスカレーターから誰かに突き落とされたんだと思う…。犯人はたぶん逆走して逃げてった」
あのとき、犯人の顔を振り返って見ていれば…。
「勝地は?」
相当苛立ってるのか、貧乏ゆすりまでし始める宮瀬。
話すのが怖い。
今は救急車の中で他に人がいるから何もされないだろうけど、このあと何かされるかもしれない。
「早く答えろ」
「…怒らない?」
…何聞いてんだあたし。
これじゃ余計苛立たせるだけだ。



