Hate or Love?愛と嘘とにまみれた世界の片隅で

「玲香ー、着替えた?」


「あっ、うん」


キスマから目を反らして慌ててカーテンを開ける。


「おぉ、いいねぇ。でもさっきの方が好みだな」


全体を見回した沙耶の視線があたしの首筋で止まった。


「アイツもう玲香に手出したんだ」


「……まぁ」


「ったくあの野郎」


沙耶はたまに過保護だ。


イマドキ大抵の高校生は経験済みだろうに。


「じゃ、次の水着着るから待ってて」


仕切り直してそれからいろんな水着を試した。


中でも1番気に入ったのは黒色のロング丈のワンピタイプ。


沙耶も1番絶賛してくれた水着だ。


「これにしよっと」


他の水着を全部返却し、レジへ向かう。