Hate or Love?愛と嘘とにまみれた世界の片隅で

ピシュっ…


静かな音で高速の弾丸が放たれ、それは一寸の狂いもなくスキンヘッドの腕へめり込んだ。


人間のものとは思えない悲鳴をあげ、のたうち回るスキンヘッド。


その隙に太もものナイフを手に取り、近寄ってきた奴らを手当たり次第傷付けていく。


死にはしない程度で痛めつけておけば大丈夫だ。


あたしが相手にした人数は10人にも満たない。


なのに宮瀬は同じ時間で他の30~40人を一人で片付けていた。


途中であたしを助けてくれながら。


華月の下っ端が全員くたばったのを確認したあたしたちは、2階へ上がり、総長と対峙する。


宮瀬は無傷だ。


あたしの方にまで気を配っていたのに、だ。


宮瀬はナイフを使いながら発砲して、狙ったところを撃ち抜いていた。