Hate or Love?愛と嘘とにまみれた世界の片隅で

それから数分無言で歩くと、中が騒がしい倉庫の前にたどり着いた。


「行くぞ」


そう言うと宮瀬は口角を不気味に上げ、倉庫のシャッターを蹴り飛ばした。


かなりの威力だったのか、頑丈なシャッターが簡単に吹き飛んだ。


「あ?オメーら何だよ」


口にはタバコ、手にはお酒。


そんな不良たちがたむろしている。


人数はかなり多く、40~50人はいる。


けど宮瀬は臆することなく、倉庫の中へ入っていく。


「お前ら下っ端だろ。下っ端に用はない。総長もしくは幹部を出せ」


正面からやり合ったことはないあたしは、宮瀬の後ろに隠れて歩くしかない。


まさかこんなに不良が多いとは思ってなかった。