「はあぁぁ」

フォークでパスタをくるくるもてあそびながら、深いため息をつく。
昼休み、恵ちゃんといつものように社食でランチをとりながら頬杖をつき、私はぼんやりしていた。

「どうしたんですか?
そんなため息ついちゃって。
幸せ逃げちゃいますよ?」

そんな恵ちゃんの言葉も上の空で、ぼんやりしすぎていつのまにか恵ちゃんが私の顔を間近でのぞき込んでいた。

「寝不足ですか…?

佐久間先生激しすぎて寝かせてもらえない、とか?」

ニヤニヤしながら小声で話す恵ちゃんの言葉に、一瞬で湯気が出そうなほど赤くなった。

だって…私のため息の理由を半分言い当てられてしまったから…。