さんざんはしゃぎまくった杏は眠くなると目を擦りながら、小さな両手を伸ばす。

「パパぁ、抱っこぉ」

「おいで、杏」

結局はパパに抱きついて、その首にしがみついてうとうとしだした杏は、誰よりも一番パパが大好きなのだ。

可愛い寝顔に皆が顔を綻ばせる。

「そろそろ、、、今夜にでも杏にきょうだいを作ろうか」
こそりと耳元で囁かれ、渉のイタズラっぽい笑顔にドキリとする。

こんなおませな杏が、お姉ちゃんになる日はそう遠くはないのかもしれない。