「恵ちゃーん、ありがとう!

でも今日はあなたの快気祝いと入籍祝いだよぉ。

宮前と入籍してよかった。
あいつ、泣いてたんだから。」

当時を思い出した私の涙は止まらない。

そして…

すっかり酔いつぶれた私は湊に抱えられて帰宅した。

目の前のイケメンな彼の首に腕を巻き付けキスをねだる。

くすりと笑った湊が優しいキスを落とす。

「なに?
そんなに甘えて。」

「……拗ねてるの!

湊が…モテすぎるから…」

尖らせた唇をチュッとリップ音を響かせて湊が軽く啄む。

「今日きたみんな…みんな湊に一度は惹かれてた。

葵までぇ。
っていうか葵のこと好きだったの湊ぉ。

みんな、私が好きな人、葵のこと好きになるんだもん。

倉田でしょぉ、虎太朗でしょぉ、湊もぉ」


ぎゅっとさらに抱きつく私を湊が
ベッドに荒々しく押し倒す。

その表情はムッとしている、

「倉田って誰?

虎太朗ってなんなんだよ……

亜沙美、結婚するんだからな俺たち。

わかってるのか?」

閉じかかる瞼に湊の声が耳元をくすぐる。

「愛してる、亜沙美。」

湊の言葉にふにゃりと笑う。

「うん、知ってる。

私も大好き。

私の初めてのチュウも初めての男も湊だから、、、

一生私は湊だけだから」

思いっきり破顔した湊が、優しく私を抱き締めてたくさんのキスをくれたことを私は知らない。

暖かな温もりに包まれて、フワフワしたとっても幸せな夢を見ながら私は笑顔を浮かべて深い眠りについた。

愛しい人にきつくきつく抱き締められながら。