それぞれ自己紹介しながら付き合ったきっかけを話、恵ちゃん以外は同い年の私たちはそれぞれの恋人、旦那の話で盛り上がった。

もちろん楽しすぎて、最近気を付けていたのにこの日の私は思いの外飲み過ぎてしまった。

話題はいつのまにか湊の話で盛り上がっていた。

「長田先生、今だから白状しますけど、私佐久間先生を追いかけてうちの病院に就職したんですよ。
学生時代に合コンして、めっちゃかっこよくて一目惚れ!」

恵ちゃんの思いがけない告白に、

「へっ?」

と妙な声が漏れる。

「なのに!
就職してきたら、佐久間先生は離島勤務でいないし!
戻って来たら口腔外科の前をうろつく不審者になってるし!」

「あははっ…」

ひきつった笑いの私の隣で麻美ちゃんがクスクス笑う。

「外科でも有名でしたよ。
佐久間先生の不審な行動。

でも、本当にカッコよくて、外科に配属されて来たときにはもうナースたちみんな大騒ぎ!

佐久間先生派と晒名先生派に別れましたからね。
ちなみに私は佐久間先生派です!

そのせいで随分服部先生に苛められたみたいですけど」

と可愛い笑顔をむけられて思わず女の私でもキュンとなる。