出迎えた彼女を玄関で抱き締めて、一日ぶりに会う彼女の匂いを吸い込む。

「…一緒にシャワー浴びよう?」

職場用の笑顔をむけて、わざと穏やかな口調で話しかけると、歩は途端に真っ赤になって腕の中で俺から離れようともがきだす。

「入らない。

渉…二人でいるときはやめて」

「何をやめるの?
…もっと歩を充電しないと、病院モードからきりかえられないよ」

優しく微笑んで触れるだけのキスを落とすと歩がぎゅっと抱きついてくる。

「ズルイ……。
私、、、どっちの渉も好きかも」

潤んだ瞳で見上げられ、からかうつもりが一瞬で俺の理性を吹き飛ばす。

「、、、拒否権なし!
風呂場に連行だ」

「やっ!無理っ!」

「…なんで?この間は自分から入ってきただろ?あれっきりじゃん。恥ずかしがることないだろ?

…俺がっつきすぎ?」