「フッ、見えるわけないだろ。
冗談だ。
トシが親友なのはホントだ。
この病院に入院していたのは俺がいたからだ」

ケラケラ笑うこの人は意外と曲者だ。
「前言撤回!!
高橋さん、早くこの人とは縁をきったほうが、、、痛ってー!!」

どかりとまた蹴り飛ばされる。

「うるせぇ!
早く小児科に戻れ。
俺の許可なくこいつに勝手に話かけるな!
…アユに宜しくな」

手をヒラヒラふる服部先生に、冷ややかな笑顔を張り付かせた高橋さんが詰め寄る。

「先生、゙アユ"ってどなたですか?」

相変わらず賑やかで仲のいい二人が微笑ましい。

俺たちも彼らのようになれるだろうか。

敏生さん、約束する。
歩は俺が生涯愛し続け、必ず二人で幸せになる。

どうか見守っていてくれ。

『頼んだぞ』

そんな声が聞こえたような気がした。