「これで毎日会える」
唇を離した渉が目を細めて微笑んだ。

「毎日…会ってたよ?
今までも」

私の言葉に拗ねた顔をして
「…いつから?
昼飯食ってた俺のこといつから知ってた?」
と口をとがらせる。

そんな子供みたいな彼が可愛くてクスリと笑いながら
「二年くらい前かな。」

そう答えるとにっと笑い
「なんだよ。
やっぱりずっと前から俺に惚れてたんだろ?

だって見つける期限は無期限って、俺のことをずっと待ってるってことだろ?」

再び伸びた手が頬を撫でた。

じっと見つめる視線が恥ずかしくて顔をそむける。

待っていた…そうなのがも知れない。

敏生が私に最後に残してくれた言葉。

「俺が歩にぴったりなやつを引き合わせてやるからな。

約束だ。

必ずそいつと幸せになれよ」