「やっちまったな大翔。
ツアーDVD とってんの覚えてたか?
お前のラブシーン、バッチリ映像に残ってるから」

「いや…そこ、編集カットでお願いします…」

これでもかというくらいに、真っ赤になっている大翔が大きな手で顔を覆い隠す。

「えー!買うよー!

「カットしないでー!」

「そのまま売り出せー!」

沸き上がる客席からの声に

「マジ勘弁して」

と背中を向けてしまった。

照れてる彼が可愛くて、堪らなく愛しくて気がつけば大声で叫んでいた。

「大翔ー!大好きー!」

振り向いた大翔は大きく目を見開き固まって、私と目が合うと

「うん、俺も」

とおもいっきり破顔した。