「お待たせしました」
ハルちゃんが小さなお盆を持ってリビングに入って来た。葉っぱから入れたと思われる紅茶の良い香りが漂ってくる。
「ありがとう」
ハルちゃんはお盆をローテーブルに置いて、俺の前にティーカップを差し出した。
「レモンとミルク、どっちが良い?」
「そうだな~、美味しそうだから、まずはストレートで」
そう言うと、ハルちゃんはニコリと笑って、向かいの席に座った。
ハルちゃんのカップには最初からはミルクティーが入っていた。
「いただきます。……美味しいね、これ」
本当に美味しい。葉っぱも良いものを使っているのだろうけど、多分、入れ方がすごく上手なんだと思う。
「ありがとう。あの、沙代さんが入れてくれたの。わたしは上手く入れられなくて」
「あはは。俺だって無理。自分で入れるのって、フィルターのコーヒーくらいかな」
「そっか。……わたしはティーバッグの紅茶くらいかなぁ」
それから、ハルちゃんは内緒話をするように声のトーンを落とした。
「あのね、カナ、すごいのよ」
「ん? 叶太? あいつ、紅茶とか入れるの?」
「普通の紅茶も上手だけど、最近、お庭でハーブを摘んできて、ハーブティーとか入れてくれるの」
「……え?」
予想外の答えに、思わずハルちゃんの顔をマジマジと見つめてしまった。
「ハーブティーって?」
あれだよな、カモミールティーとかローズティーとか?
「あのね、お庭でミントとか、レモンバームとか摘んできて、それを使って生のハーブティーを入れるの」
「乾燥したのじゃなく?」
いや、そもそも、生のハーブティーなんて存在してるの? 初耳なんだけど。
「うん、生のハーブを使うの。美味しいんだよ」
いや、待て。普通に紅茶を入れるのだって意外だったのに、庭のハーブで入れた美味しい生のハーブティーとか、何それ。
ハルちゃんが小さなお盆を持ってリビングに入って来た。葉っぱから入れたと思われる紅茶の良い香りが漂ってくる。
「ありがとう」
ハルちゃんはお盆をローテーブルに置いて、俺の前にティーカップを差し出した。
「レモンとミルク、どっちが良い?」
「そうだな~、美味しそうだから、まずはストレートで」
そう言うと、ハルちゃんはニコリと笑って、向かいの席に座った。
ハルちゃんのカップには最初からはミルクティーが入っていた。
「いただきます。……美味しいね、これ」
本当に美味しい。葉っぱも良いものを使っているのだろうけど、多分、入れ方がすごく上手なんだと思う。
「ありがとう。あの、沙代さんが入れてくれたの。わたしは上手く入れられなくて」
「あはは。俺だって無理。自分で入れるのって、フィルターのコーヒーくらいかな」
「そっか。……わたしはティーバッグの紅茶くらいかなぁ」
それから、ハルちゃんは内緒話をするように声のトーンを落とした。
「あのね、カナ、すごいのよ」
「ん? 叶太? あいつ、紅茶とか入れるの?」
「普通の紅茶も上手だけど、最近、お庭でハーブを摘んできて、ハーブティーとか入れてくれるの」
「……え?」
予想外の答えに、思わずハルちゃんの顔をマジマジと見つめてしまった。
「ハーブティーって?」
あれだよな、カモミールティーとかローズティーとか?
「あのね、お庭でミントとか、レモンバームとか摘んできて、それを使って生のハーブティーを入れるの」
「乾燥したのじゃなく?」
いや、そもそも、生のハーブティーなんて存在してるの? 初耳なんだけど。
「うん、生のハーブを使うの。美味しいんだよ」
いや、待て。普通に紅茶を入れるのだって意外だったのに、庭のハーブで入れた美味しい生のハーブティーとか、何それ。



