カナが予約してくれたカフェは駅と家の間、大学から車で十分くらいの場所にあった。パッと見はお店ではなく、緑とお花がいっぱいのお庭の広い素敵な洋館という感じ。
駅前ではなく住宅地にあるからか、夕方5時前の今は混んでおらず、カナが頼んだ通りにわたしたちは二席に別れて座った。
わたしとえみちゃんは夕日に照らされたお庭が見える窓際の席、カナはそこからテーブルを一つ挟んだ中央寄りの席だった。
「あれ? 叶太くん、一緒じゃないの?」
えみちゃんが不思議そうに言うのに、
「うん。あのね、二人で話したかったの」
と答えると、
「そうなの? だったら、送ってくれたらそれで十分なのにね」
えみちゃんはニコッと笑った。
「叶太くん、過保護って本当だね」
……過保護。
大学から入ったえみちゃんまで知ってるんだ。
過保護って本当、か。誰から聞いたのかな。
ああ違う。
直接、聞こうと思って、えみちゃんを呼び出したんだ。
「えっと、過保護って、誰かから聞いた?」
「ん? 誰だったかなぁ。えっとね、ハルちゃんと叶太くんの話って、けっこうな噂だよー。高校一年生の時の告白エピソードとか、高校三年生の時に叶太くんの十八のお誕生日に結婚式挙げちゃったとか」
えみちゃんは悪びれることもなく、楽しそうに教えてくれる。
そこでお水とメニューが運ばれてきて、一度話は中断。
「わ、どれも美味しそう! ケーキ食べちゃおうかなー。うーん。どれにしよう? ハルちゃんはどれにする? アフタヌーンティーセット? 美味しそうだけど、高いなー。悩むー」
駅前ではなく住宅地にあるからか、夕方5時前の今は混んでおらず、カナが頼んだ通りにわたしたちは二席に別れて座った。
わたしとえみちゃんは夕日に照らされたお庭が見える窓際の席、カナはそこからテーブルを一つ挟んだ中央寄りの席だった。
「あれ? 叶太くん、一緒じゃないの?」
えみちゃんが不思議そうに言うのに、
「うん。あのね、二人で話したかったの」
と答えると、
「そうなの? だったら、送ってくれたらそれで十分なのにね」
えみちゃんはニコッと笑った。
「叶太くん、過保護って本当だね」
……過保護。
大学から入ったえみちゃんまで知ってるんだ。
過保護って本当、か。誰から聞いたのかな。
ああ違う。
直接、聞こうと思って、えみちゃんを呼び出したんだ。
「えっと、過保護って、誰かから聞いた?」
「ん? 誰だったかなぁ。えっとね、ハルちゃんと叶太くんの話って、けっこうな噂だよー。高校一年生の時の告白エピソードとか、高校三年生の時に叶太くんの十八のお誕生日に結婚式挙げちゃったとか」
えみちゃんは悪びれることもなく、楽しそうに教えてくれる。
そこでお水とメニューが運ばれてきて、一度話は中断。
「わ、どれも美味しそう! ケーキ食べちゃおうかなー。うーん。どれにしよう? ハルちゃんはどれにする? アフタヌーンティーセット? 美味しそうだけど、高いなー。悩むー」



