「いや、実はあんまりは知らないんだけどね。幾つか聞いておいた」
……一体、いつの間に?
わたしが目を丸くして、カナを見ると、カナはポンとわたしの頭に手を置いて、
「兄貴に聞いといた」
と笑顔を見せる。
……だから、一体、いつの間に?
授業が始まる前? もしかして、授業中!?
「……ハルが授業の準備をしてる間だよ」
わたしの懸念に気付いたカナが苦笑いしながら教えてくれた。
確かに、わたしの動作はとってもゆっくりだから、それくらいの時間はあったかも。
そんなわたしたちのやり取りを見て、えみちゃんはクスクス笑った。
「ホント、仲いいね~」
そこに変な意味は込められていないように感じる。
だからこそ、わたしはきっと、えみちゃんに直接聞いてみようと思ったんだな、と思い当たる。
「じゃ、行こうか」
カナに背中を押されて、わたしたちはゆっくりと歩き出した。
「誘ってくれて、ありがとね」
えみちゃんは嬉しそうに言う。
「こっちこそ、突然、ごめんね」
「ううん。嬉しかった!」
カナは歩きながら、カフェに予約の電話を入れているみたい。
カナが電話をしているからか、えみちゃんの足取りも自然とゆっくりになる。
エレベーターホールに着くころには電話も終わっていて、カナはえみちゃんに、
「気に入らなかったらごめんね」
と声をかけていた。
……一体、いつの間に?
わたしが目を丸くして、カナを見ると、カナはポンとわたしの頭に手を置いて、
「兄貴に聞いといた」
と笑顔を見せる。
……だから、一体、いつの間に?
授業が始まる前? もしかして、授業中!?
「……ハルが授業の準備をしてる間だよ」
わたしの懸念に気付いたカナが苦笑いしながら教えてくれた。
確かに、わたしの動作はとってもゆっくりだから、それくらいの時間はあったかも。
そんなわたしたちのやり取りを見て、えみちゃんはクスクス笑った。
「ホント、仲いいね~」
そこに変な意味は込められていないように感じる。
だからこそ、わたしはきっと、えみちゃんに直接聞いてみようと思ったんだな、と思い当たる。
「じゃ、行こうか」
カナに背中を押されて、わたしたちはゆっくりと歩き出した。
「誘ってくれて、ありがとね」
えみちゃんは嬉しそうに言う。
「こっちこそ、突然、ごめんね」
「ううん。嬉しかった!」
カナは歩きながら、カフェに予約の電話を入れているみたい。
カナが電話をしているからか、えみちゃんの足取りも自然とゆっくりになる。
エレベーターホールに着くころには電話も終わっていて、カナはえみちゃんに、
「気に入らなかったらごめんね」
と声をかけていた。



