「あ! えみちゃん!」
一時間半、医務室で横になって休んだ後、四限目の教室に入ると、えみちゃんの顔が目に飛び込んできた。
少しだけドキンとしたけど、不整脈を起こすようなこともなく、わたしは反射的にえみちゃんの名を呼んでいた。
「ハルちゃん?」
友だちらしき人とのおしゃべりを中断して、えみちゃんは不思議そうにわたしの顔を見た。
「あのね、ちょっと教えて欲しいことがあるの」
えみちゃんはわたしの言葉に嬉しそうに笑った。
「いいよ。何でも聞いて!」
カナが隣で戸惑っているのが分かった。
「あ、……えっと、授業の後で、少し時間もらえる?」
「もちろん! ……って言いたいけど、旦那さまはOKなのかな?」
えみちゃんが小首を傾げて、わたしの隣のカナを見上げた。
「……えっと、ハル?」
カナは困ったようにわたしを見た。
「少しだけ、えみちゃんとお話しても、いい?」
「……ハルが、そうしたいなら」
「ありがとう!」
カナの言葉に笑顔を返すと、それを見たえみちゃんは、
「じゃあ、後でね」
とニコリと笑って手を振った。
そのまま前に進み、空いた席に座ると、
「オレも同席してもいい?」
とカナが聞いてきた。
「ダメ」
即答すると、カナは絶句。
「……ええっと、なんでか聞いてもいい?」
「ダメ」
それにも同じ答えを返すと、カナは目を丸くした。
一時間半、医務室で横になって休んだ後、四限目の教室に入ると、えみちゃんの顔が目に飛び込んできた。
少しだけドキンとしたけど、不整脈を起こすようなこともなく、わたしは反射的にえみちゃんの名を呼んでいた。
「ハルちゃん?」
友だちらしき人とのおしゃべりを中断して、えみちゃんは不思議そうにわたしの顔を見た。
「あのね、ちょっと教えて欲しいことがあるの」
えみちゃんはわたしの言葉に嬉しそうに笑った。
「いいよ。何でも聞いて!」
カナが隣で戸惑っているのが分かった。
「あ、……えっと、授業の後で、少し時間もらえる?」
「もちろん! ……って言いたいけど、旦那さまはOKなのかな?」
えみちゃんが小首を傾げて、わたしの隣のカナを見上げた。
「……えっと、ハル?」
カナは困ったようにわたしを見た。
「少しだけ、えみちゃんとお話しても、いい?」
「……ハルが、そうしたいなら」
「ありがとう!」
カナの言葉に笑顔を返すと、それを見たえみちゃんは、
「じゃあ、後でね」
とニコリと笑って手を振った。
そのまま前に進み、空いた席に座ると、
「オレも同席してもいい?」
とカナが聞いてきた。
「ダメ」
即答すると、カナは絶句。
「……ええっと、なんでか聞いてもいい?」
「ダメ」
それにも同じ答えを返すと、カナは目を丸くした。



