「牧村、大丈夫か? 顔色が悪い」
授業中、先生に声をかけられた。
みんなと同じように、普通に授業を受けていただけなのに。なんで先生はわたしの顔色になんて気が付くのだろう?
反射的に大丈夫だと思いつつも、心配そうな先生の表情に押されて身体の奥底を探ってみると、いつも以上に気だるさを感じる。
今一つスッキリしない体調なのは確かだった。多分、先生が気にする程度には顔色が悪いのだろう。
だけど、本当は自分で気付かない程度の体調の悪さなら、何とかなるんだ。だから、
「……大丈夫です」
と返事をした。
なのに、先生が真剣な表情でわたしの顔をのぞき込んで言葉を続けた。
「無理するな。勉強より身体のが大事だろ?」
でも先生、今日のところは、来週の期末テストの範囲だから、真面目に聞くようにって……。
「広瀬!」
「はい!」
だけど、反論する間もなくカナが呼ばれて、そのまま保健室に連行。
自分一人が保健室に行くだけならまだしも、カナが授業を受ける邪魔をしてしまうのは、やっぱりものすごく嫌だった。
カナは全く気にしない。それが分かっていても、罪悪感は拭えなかった。
授業中、先生に声をかけられた。
みんなと同じように、普通に授業を受けていただけなのに。なんで先生はわたしの顔色になんて気が付くのだろう?
反射的に大丈夫だと思いつつも、心配そうな先生の表情に押されて身体の奥底を探ってみると、いつも以上に気だるさを感じる。
今一つスッキリしない体調なのは確かだった。多分、先生が気にする程度には顔色が悪いのだろう。
だけど、本当は自分で気付かない程度の体調の悪さなら、何とかなるんだ。だから、
「……大丈夫です」
と返事をした。
なのに、先生が真剣な表情でわたしの顔をのぞき込んで言葉を続けた。
「無理するな。勉強より身体のが大事だろ?」
でも先生、今日のところは、来週の期末テストの範囲だから、真面目に聞くようにって……。
「広瀬!」
「はい!」
だけど、反論する間もなくカナが呼ばれて、そのまま保健室に連行。
自分一人が保健室に行くだけならまだしも、カナが授業を受ける邪魔をしてしまうのは、やっぱりものすごく嫌だった。
カナは全く気にしない。それが分かっていても、罪悪感は拭えなかった。



