カナ以外の人におんぶされるなんて、どれくらいぶりだろう?
カナとは違う感触が、なんだかすごく変な感じだった。
「えーっと、医務室ってどこだっけ?」
エレベーターを待ちながら、幸田くんが田尻さんに話しかける。
「7号棟、1階」
「田尻、よく知ってるね。使ったことあるの?」
「最初の学校案内で教えてもらったじゃん」
「……そうだっけ?」
「ちゃんと覚えときなよ。いざって時に困るよ」
「だね。今日、これから覚えるわ。……来た来た」
エレベーターに乗り、独特の浮遊感に涙が浮かぶ。
「ハルちゃん、大丈夫? しんどい?」
手に力が入っていたのかな? 幸田くんが心配そうに聞いてくれた。
「……少し」
「牧村さん、7号棟、意外と近いから頑張って」
「……ん」
だけど、頑張るもなにも、わたしは幸田くんにおんぶされて運ばれるだけなのだけど。
なのに……気持ち悪い。
おぶられて揺られて、酔ったのだと思う。
胃の辺りがムカムカする。
「こっち」
田尻さんの声が聞こえる。
もう、目を開けられなかった。
「ほら、あそこの一階。案内あるでしょ?」
「ホントだ。あ、……なんか四月に来た気がする」
「遅いよ。てか、まだ一ヶ月しか経ってないじゃん」
「いやだって覚えること多すぎてさ」
幸田くんと田尻さんは情報学部。仲が良さそうでよかった、そんな事をふと思う。
「牧村さん、分かる? もう着くよ」
「……ん」
ささやくように答えると、田尻さんがそっと背中をさすってくれた。
それから少し後、幸田くんが立ち止まった。
トントンというノックの音の後、田尻さんの声が聞こえてきた。
「こんにちは~!」
同時に耳に届くドアを開ける音。
カナとは違う感触が、なんだかすごく変な感じだった。
「えーっと、医務室ってどこだっけ?」
エレベーターを待ちながら、幸田くんが田尻さんに話しかける。
「7号棟、1階」
「田尻、よく知ってるね。使ったことあるの?」
「最初の学校案内で教えてもらったじゃん」
「……そうだっけ?」
「ちゃんと覚えときなよ。いざって時に困るよ」
「だね。今日、これから覚えるわ。……来た来た」
エレベーターに乗り、独特の浮遊感に涙が浮かぶ。
「ハルちゃん、大丈夫? しんどい?」
手に力が入っていたのかな? 幸田くんが心配そうに聞いてくれた。
「……少し」
「牧村さん、7号棟、意外と近いから頑張って」
「……ん」
だけど、頑張るもなにも、わたしは幸田くんにおんぶされて運ばれるだけなのだけど。
なのに……気持ち悪い。
おぶられて揺られて、酔ったのだと思う。
胃の辺りがムカムカする。
「こっち」
田尻さんの声が聞こえる。
もう、目を開けられなかった。
「ほら、あそこの一階。案内あるでしょ?」
「ホントだ。あ、……なんか四月に来た気がする」
「遅いよ。てか、まだ一ヶ月しか経ってないじゃん」
「いやだって覚えること多すぎてさ」
幸田くんと田尻さんは情報学部。仲が良さそうでよかった、そんな事をふと思う。
「牧村さん、分かる? もう着くよ」
「……ん」
ささやくように答えると、田尻さんがそっと背中をさすってくれた。
それから少し後、幸田くんが立ち止まった。
トントンというノックの音の後、田尻さんの声が聞こえてきた。
「こんにちは~!」
同時に耳に届くドアを開ける音。



