今日は何もかもボロボロだった。
かばんと借りたもの等を入れた紙袋を持って教室を出る。
あれから何回も麻妃に謝ろうと声をかけようとしたけれど、結局やめてしまう。
謝ってその次はどうするの?
麻妃のことだから、きっと本当のことを言えといってくるだろう。
じゃあもし本当のことを話したら、麻妃はどう思うだろうか。
きっと優しい彼女のことだから、傷ついてしまうだろう。
いや、今でも彼女のことは十分傷つけてしまっているんだけれど。
だけど、もし、もしも『それなら離れよう』と言われたら……
拒否することなんてできない。
でも、離れたくない。
「はあ……」
そう考えた結果がこれだ。
傷つけた挙句、結局はひとことも話すことはなくなってしまった。
なんて自己中心的な考え。
自分のことながら嫌になるな。
ぼーっと考えていると、2年1組と書かれた表札が目に入る。
教室の中をチラッと伺っていると、一人の男子と目が合った。
「あれ、誰かお探し?っていうか君、今日廊下で喧嘩してた子?」
「えっ……ええっと……」
廊下で喧嘩?
もしあれが喧嘩に入るなら、そうかもしれない。
というかなんで、1組の人が知っているんだろう……
なんて答えたらいいのかわからず固まっていると、ひょこっと隣から女子が現れた。
「ちょっと、聞いていいことと悪いこともわかんないの?ごめんね、誰か探してるならわたし呼ぶよ」
ショートヘアが似合う、すごくかっこいい女子だった。
助けてくれたのだと気づいて、心が温かくなる。
「あの、ありがとう、えっと……流川くんっていますか?」
「流川ね!おーい流川ー!呼ばれてるよ!」
女子が呼んでくれると、流川くんはすぐに来てくれた。
本当に1組だったんだなあ、と感動してしまう。
「ごめん凛月、待たせた?」
「う、ううん全然」
紙袋を渡そうと手を伸ばしたところで、
「えっ!流川、いつのまに彼女つくってたんだ羨ましい!」
とさっきの男子が声をあげる。
びっくりして、そのまま手の動きが止まってしまう。
「おいコラ!さっきからデリカシーなさすぎ!」
「いたあっ!悪かったってば!」
ショートヘアの女子に蹴られ、教室の中に戻っていった。
……ちょっと痛そうだけど、大丈夫かな……?
「あー……ごめん凛月、ここ離れよっか」
「う、うん」
流川くんの言葉にうなずいて、そのまま後ろをついて行った。
かばんと借りたもの等を入れた紙袋を持って教室を出る。
あれから何回も麻妃に謝ろうと声をかけようとしたけれど、結局やめてしまう。
謝ってその次はどうするの?
麻妃のことだから、きっと本当のことを言えといってくるだろう。
じゃあもし本当のことを話したら、麻妃はどう思うだろうか。
きっと優しい彼女のことだから、傷ついてしまうだろう。
いや、今でも彼女のことは十分傷つけてしまっているんだけれど。
だけど、もし、もしも『それなら離れよう』と言われたら……
拒否することなんてできない。
でも、離れたくない。
「はあ……」
そう考えた結果がこれだ。
傷つけた挙句、結局はひとことも話すことはなくなってしまった。
なんて自己中心的な考え。
自分のことながら嫌になるな。
ぼーっと考えていると、2年1組と書かれた表札が目に入る。
教室の中をチラッと伺っていると、一人の男子と目が合った。
「あれ、誰かお探し?っていうか君、今日廊下で喧嘩してた子?」
「えっ……ええっと……」
廊下で喧嘩?
もしあれが喧嘩に入るなら、そうかもしれない。
というかなんで、1組の人が知っているんだろう……
なんて答えたらいいのかわからず固まっていると、ひょこっと隣から女子が現れた。
「ちょっと、聞いていいことと悪いこともわかんないの?ごめんね、誰か探してるならわたし呼ぶよ」
ショートヘアが似合う、すごくかっこいい女子だった。
助けてくれたのだと気づいて、心が温かくなる。
「あの、ありがとう、えっと……流川くんっていますか?」
「流川ね!おーい流川ー!呼ばれてるよ!」
女子が呼んでくれると、流川くんはすぐに来てくれた。
本当に1組だったんだなあ、と感動してしまう。
「ごめん凛月、待たせた?」
「う、ううん全然」
紙袋を渡そうと手を伸ばしたところで、
「えっ!流川、いつのまに彼女つくってたんだ羨ましい!」
とさっきの男子が声をあげる。
びっくりして、そのまま手の動きが止まってしまう。
「おいコラ!さっきからデリカシーなさすぎ!」
「いたあっ!悪かったってば!」
ショートヘアの女子に蹴られ、教室の中に戻っていった。
……ちょっと痛そうだけど、大丈夫かな……?
「あー……ごめん凛月、ここ離れよっか」
「う、うん」
流川くんの言葉にうなずいて、そのまま後ろをついて行った。



