「……っ」
耐えられなくてぎゅっと唇を噛む。
そうしないとここで号泣してしまいそうで。
「……おじいちゃん、おばあちゃん、お世話になります」
勢いよく頭を下げる。
祖母の足が見えたと思ったら、優しく背中を撫でてくれた。
「いいの、いいのよ全然。さ、ほら準備して?準備ができたらすぐ行きましょうね」
優しい声に泣きそうになる。
うん、と頷いて自分の部屋に向かった。
旅行に行って帰ってきて、そのあとすぐに家を出ることになるなんて。
あははびっくりだ、麻妃に言ったら笑われちゃうかな。
「……」
自分の部屋の扉を開けて入る。
ずっと変わらなかった私の部屋。
長期間あけていたせいで、ひどく懐かしく感じる。
「……ふ、ふ」
このベッドも、カーテンも机も椅子も。
思い出でいっぱいだ、私にとって大切だった。
「……ふ、う……うっ、うう……」
ぽたぽたと涙が落ちる。
我慢しているのに声が出て、それを抑えようとしてすごく苦しい。
どうして、どうして何も言ってくれなかったの。
私の何がいけなかったの。
私はそんなに兄妹たちと違った?
愛される資格もないまま生まれた?
嘘だったらよかった、全部。
私を産んだことも、こうして育ててくれたのも、高校に通わせてくれたのも。
なんだかんだ私の分のご飯をつくってくれるのも、料理を教えてくれたのも、優しくしてくれた記憶も全部。
普通じゃなくても、私にとってはたまらなく嬉しいことで、幸せだった。
『愛されてなかった』とわかっても、この思い出があるから余計に苦しい。
大嫌いで大好きだった。
私の唯一無二の家族だった。
耐えられなくてぎゅっと唇を噛む。
そうしないとここで号泣してしまいそうで。
「……おじいちゃん、おばあちゃん、お世話になります」
勢いよく頭を下げる。
祖母の足が見えたと思ったら、優しく背中を撫でてくれた。
「いいの、いいのよ全然。さ、ほら準備して?準備ができたらすぐ行きましょうね」
優しい声に泣きそうになる。
うん、と頷いて自分の部屋に向かった。
旅行に行って帰ってきて、そのあとすぐに家を出ることになるなんて。
あははびっくりだ、麻妃に言ったら笑われちゃうかな。
「……」
自分の部屋の扉を開けて入る。
ずっと変わらなかった私の部屋。
長期間あけていたせいで、ひどく懐かしく感じる。
「……ふ、ふ」
このベッドも、カーテンも机も椅子も。
思い出でいっぱいだ、私にとって大切だった。
「……ふ、う……うっ、うう……」
ぽたぽたと涙が落ちる。
我慢しているのに声が出て、それを抑えようとしてすごく苦しい。
どうして、どうして何も言ってくれなかったの。
私の何がいけなかったの。
私はそんなに兄妹たちと違った?
愛される資格もないまま生まれた?
嘘だったらよかった、全部。
私を産んだことも、こうして育ててくれたのも、高校に通わせてくれたのも。
なんだかんだ私の分のご飯をつくってくれるのも、料理を教えてくれたのも、優しくしてくれた記憶も全部。
普通じゃなくても、私にとってはたまらなく嬉しいことで、幸せだった。
『愛されてなかった』とわかっても、この思い出があるから余計に苦しい。
大嫌いで大好きだった。
私の唯一無二の家族だった。



