けれど、条件を出された。籍を入れるのは胡桃が18歳になってから。籍を入れていることは会社や学校には秘密にすること。公開していいのは、胡桃が高校を卒業してから。
それと、高校を卒業するまでは胡桃に手を出さないこと。
大人として、節度を持って接するように。
それが、胡桃と結婚するための条件だった。
晴れて高校3年生になり胡桃が18歳を迎えた日に俺たちは籍を入れた。
君を愛すために、俺はまだ君を愛せない。
近づきすぎたら愛してしまいそうになるから。
だから毎日、冷たい言葉で誤魔化すんだ。
「ガキ」
「あー、またそうやって私のこと子供扱いする!」
「そうやって、すぐムキになるからいけないんだろ」
「なにさ、皐月くんの意地悪」
「あー、もう、うるさい」
「ふんだ、皐月くんなんか嫌い」
膨れた顔が可愛くて、俺の言葉に一喜一憂する表情が見たくて。
「(俺は、君が好きで、好きでたまらない)」
「え、なに?なんで、笑うのー?」
「なんでもない」
「なにさー」
「(早く、高校卒業しろよ……)」
そうしたら、全力で君を愛すから。




