「あ、」

30分も前から皐月くんからメッセージと着信が入っていた。鞄の中に入れていたせいで全く気がつかなかった。
やばい、シカトをしてしまった。絶対怒られるんだろうなと思いながらもこれ以上放置しておくわけにもいかないので恐る恐る皐月くんに電話をかけてみる。
「怒ってるかなぁ……」
《プルルルルッ、プルルルル、胡桃?》
なんとも早く2コールめで皐月くんの声音が聞こえてきた。
「もしもし、皐月くんごめんねメッセージと着信気がつかなくて」
《いまどこ?》
「家の近くのコンビニ」
《傘は?》
「……持ってない」
《そこで待ってろ》
と、皐月くんは電話を切ってしまった。このコンビニから家までは歩いて3分もしない。
待ってろってことはもしかして皐月くん。迎えに来てくれるのだろうか?
お菓子の棚から100円の袋のお菓子をいくつか選びレジで会計を済ませる。ちょうどコンビニを出ようとしたところで上下黒のスエットに身を包んだ皐月くんが先に自動ドアを開けた。



