オトナだから愛せない




「皐月くんって、お酒飲むと甘えたになるの?」

「そーかも」

「なんか、可愛い」

「可愛いって言うな」

「ごめんなさい」

「……」

「……」



と、



「胡桃、会いたかったよ」

「普段の皐月くんはそんなこと言わないよ」

「そー?」

「うん。言わないよ。そんなこと言うなんて絶対酔ってるよ」

「そうかも、」

「そうかもじゃないよ」

「酔いが覚めるまでもう少し、こうさせて」




どきどきしてる自分がバカみたい。


そのまましばらく、私と皐月くんはお互いの熱を共有し続けた。


ちくりとちょっぴり胸に痛みを感じて。でも甘えてくる皐月くんが可愛くて振り解けないのも事実。




「(どうせ明日になったら今日言ったこと全部忘れてるんだろうな……)」

「(君にどうしても会いたいなんて、酔ったフリでもしなきゃ、こんなこと言えない)」