「遅い」
「ご、ごめんなさい」
遅いという言葉と共に通話を切った皐月くん。
と、ふわりとお酒の匂いがした。その瞬間、悲しくも赤い頬に激甘なメッセージそれらを生み出した原因を一瞬で察知せざるを得なかった。
「皐月くん、今日飲み会だったの?」
「うん」
「もしかして、酔っ払ってる?」
「酔っ払ってないよ」
いつもだったら、“酔っ払ってるわけないだろ、バカ”とか言ってくるのに。“酔っ払ってないよ”ないよ、なんてこれは完全に酔ってますね。
「大丈夫?」
「……んー」
「お水持ってくるからここに座って待ってて」
皐月くんの優しい口調がなんだか可愛いなと思いつつも、大丈夫そうではないので玄関に置いていた小さな折りたたみの椅子を出し皐月くんをそこまで誘導する。



