オトナだから愛せない




「もしかして、皐月くん心配して来てくれたの?」

「バカ、違う」

「あ、照れてる!」

「うるさい、さっさと寝ろ」

「ねぇ、でも顔真っ赤だよ」

「お前、いい加減にしないと雷の下に突き出すぞ」

「鬼!」

「嫌だったら黙って寝ろ」




真っ赤になった皐月くんに布団をかぶせられ、私の震えは止まっていた。



ベッドの上で横になり、ラグマットの上に座りながら髪を拭く皐月くんを見つめる。今度は私が見上げる形になった。




「ねぇ、皐月くん。私が寝たら皐月くんは自分の家に帰るの?」

「当たり前だろ」

「そっか……そうだよね」

「……」

「ねぇ、皐月くん」

「……」

「一緒に、寝る?」

「ふざけるな」

「なんで?」

「(俺の理性がもたない)」

「ダメ?」

「ダメに決まってるだろ」

「ケチ」

「(お前は俺を殺す気か?)」




そう言うとガシガシと乱暴に髪を拭きながら「もう電気消すぞ」とリモコンのボタンを押した皐月くん。