「まぁ、結局、別れてないけど……」
「仲直りしたんだ!どうやって仲直りしたの?」
「どうしたの胡桃、食い気味じゃん」
秋ちゃんに茶化され「いや、後学のために……」と言葉を濁した。
「俺には由奈だけだ、本当に浮気なんかじゃない由奈のことが大好きだって、ほだされた……んだよね……。で、あたしも最近、好きとかあんまり言わなくなってたなって反省して、あたしも好きだよって言ったら、ヤバイいまめちゃくちゃどきどきしたってあいつも言ってくれて……」
「なにそれ、結局惚気ですか」
「いや、そんなんじゃなくてあたしは本当にムカついてたんだから!」
「はいはい、分かった、分かった」
秋ちゃんは呆れたように「ねぇ」と私に同意を求めてくる。由奈ちゃんはさらに顔を赤くして恥ずかしそうに頬杖をついた。なんとも可愛らしい。
「結局、その一緒に遊びに行った女の子は本当に友達だっただけみたいで、その子にも謝られて許してしまった。それにマンネリってよくないなって思った。昔は好きとか、会いたいとか言ってたのに言わなくなってたなぁって」
「なんだかんだ、由奈、彼氏のこと大好きなのね」
「秋、うるさい!」
「はい、はい、失礼しました」
「でも、ふたりも彼氏できたら気をつけてね、言いたいことはちゃんと言う!好きとか、会いたいとか、言わなきゃ伝わらないし、マンネリになってダメになるくらいなら、ちゃんと言って分かってもらわなきゃ。女のこれくらい言わなくても分かるでしょに男は全く気づいてないんだから」
思わず私が言われているような気持ちになった。皐月くんに飽きられてしまったら、どうしよう。皐月くんにどきどきしてもらうにはどうしたらいいんだろう。
私に飽きた皐月くんが大人の女の人とどうにかなってしまったら私に勝ち目なんてない。そんなの嫌だ。皐月くんの気持ちを繋ぎとめなければ。



