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本当に、カオルさんなんて必要ないかもしれない。
翌日、学校へ向かいながらもあたしは浮き足立っていた。
原因はもちろん昨日の出来事だ。
あれだけ沢山のファンがいる中、ユウジはあたしへ向けてほほ笑んでくれた。
あたしの声に気が付いてくれた。
スズやサチに言えば、絶対に脈ありだと言うだろう。
昨日の出来事で、あたし自身もそう思えるようになっていた。
……しかし、その幸せな気分も長くは続かなかった。
いつも通り教室へ入ると、リカコが登校してきていた。
今日は帽子を被っていない。
「どうしたのリカコ、今日は早いじゃん」
いつもはあたしたちよりも遅い登校だ。
「べ、別に……」
そう言ってリカコはあたしから視線を逸らせた。
その様子がいつもの怯えたものとは少し違って見えた。
本当に、カオルさんなんて必要ないかもしれない。
翌日、学校へ向かいながらもあたしは浮き足立っていた。
原因はもちろん昨日の出来事だ。
あれだけ沢山のファンがいる中、ユウジはあたしへ向けてほほ笑んでくれた。
あたしの声に気が付いてくれた。
スズやサチに言えば、絶対に脈ありだと言うだろう。
昨日の出来事で、あたし自身もそう思えるようになっていた。
……しかし、その幸せな気分も長くは続かなかった。
いつも通り教室へ入ると、リカコが登校してきていた。
今日は帽子を被っていない。
「どうしたのリカコ、今日は早いじゃん」
いつもはあたしたちよりも遅い登校だ。
「べ、別に……」
そう言ってリカコはあたしから視線を逸らせた。
その様子がいつもの怯えたものとは少し違って見えた。



