「ちょっと、めちゃくちゃいい感じじゃん!」


あたしの背中を叩いてそう言ったのはサチだった。


自分でもそう感じる。


あんな風に声をかけてくれるなんて、まるで夢の中にいるみたいだ。


「あれはアキコのこと好きでしょ」


スズが冷静な声でそう言った。


「そ、そうかな?」


「だって、顔真っ赤にして誘ってたんだよ? 好きじゃないとああはならないでしょ」


「……そうだよね」


だけどまだ信じられない。


人気者のユウジがあたしのことを好きだなんて……。


「普通にしてても告白されそうだね」


サチがそんなことを言うので、あたしの体温は急上昇していく。


ウサギ小屋のカオリさんに頼まなくても、あたしとユウジの関係は上手く行くのかもしれない。


そう、感じたのだった。