あのあとリカコがどうなったのかも気になる。


早足で学校へ向かっていると、後ろからサチが声をかけてきた。


「どうしたのサチ。目の下真っ黒だけど」


サチの顔に驚いてそう言うと、サチが苦笑いを浮かべた。


「リカコのことが気になってあまり眠れなかったんだよね」


その言葉に呆れてしまいそうになった。


「眠れないほど気になるなんて、リカコのことが好きなの?」


冗談でそう言うと、サチはオエッと吐く真似をして見せた。


でも、昨日の後だから気になるのは理解できた。


あたしだって、こうして随分早く家を出てきてしまったのだから。


「リカコ、今日学校に来るかな」


サチがそう聞いて来たのであたしは左右に首を振った。


「どうかな?」


あたしだったら休むだろう。


耳を切られてまで学校に来たいとは思わない。