「ダメだって……」


そう言った瞬間、ある考えが脳裏をよぎった。


別に自分たちで手を下す必要はないかもしれない。


とにかく、ヨシキの言っている手紙を奪い取って確認できれば、今はそれでいい。


上手く行けばヨシキの弱味を握って、脅す事でイジメに発展させることもできるかもしれない。


「どうしたの?」


「いいことを思いついたよ」


あたしはそう言い、ニヤリと笑ったのだった。

放課後になり、あたしたち3人は近くのファミレスに来ていた。


「ねぇ、誰が来るの?」


ドリンクバーのジュースを飲みながらサチが聞く。


「あたしの友達。すぐに来るっていうから、もう少し待ってて」


スズはさっきから公募雑誌に載っている自分の名前をジッと見つめている。


長年の夢が叶ったのが、相当嬉しいみたいだ。