友達イジメ

☆☆☆

クラスカーストトップになって本当に楽しい毎日を送っていた。


リカコイジメも楽しいけれど、今特別楽しと感じるのは……。


「またユウジ君のこと見てるの?」


スズにそう聞かれて、あたしは頷いた。


昼休み中、教室の窓から見えるグラウンドでは男子生徒たちがサッカーをして遊んでいる。


その中に2年B組の国林ユウジの姿があった。


遊びといっても、ユウジはサッカー部のエースなので他の生徒に比べて格段に上手い。


しかも背が高くてイケメンと来ているのだから、女子たちがほっとくわけがなかった。


あたしもユウジのファンの1人なのだけれど、付き合いたいという気持ちは本物だった。


「すごいね。またゴール決めてる!」


隣にやってきたサチがユウジを見てそう言った。


サチの場合はユウジが人気者だから一応気にしている、といった雰囲気だった。


いつか本気で彼女になりたいと思っているあたしとは違う。