目はトロンとして眠そうになり、足だけ前へ前へと進んで行く。


あたしたち3人は固唾を飲んでその様子を見守った。


「もう少しで、あたしの願いが叶う」


サチがゴクリと部唾を飲み込んで呟いた。


そしてコトネは小屋に入る仕草をし、見えないロープを首にかけた。


次の瞬間、コトネの体はガクンッとなにかに吊るされ、垂れ下がっていた。


ハッと我に返ったように大きく目を見開くコトネ。


しかし、首が締まっているため声がでない。


コトネは見開いた目であたしたちを見つめ、暴れ回る。


死んでしまうまで操られていれば楽に死ねるのに自我を取り戻させるなんて、カオリさんは残酷だ。


これがカオリさんが生前味わってきた苦痛なのかもしれない。


そう考えている間に、コトネの体は動かなくなりダラリと垂れ下がってしまった。


終わった……。